序列47番:ウヴァル

序列47番:ウヴァル

37の軍団を率いる公爵。愛と友情をもたらす

 

ヴアル、ボアル、ワルとか表記ゆれが激しい魔神ですが、ウヴァルと呼ぶのが一番かっこいいですね。

ヴアル、ボアルだとブエル、バエルと似すぎてしまうし、ワルはないだろと。

そんなウヴァルですが、ラクダなんですよ。

ヒトコブラクダだとされています。

いないですよね、ラクダのモンスターというのは。

ラクダって獰猛でもないし生息域も限定されているしで、ゲームでも敵キャラとして使いにくいのかもしれません。

いずれヘルキャメルとか出てくるのでしょうか。

それはさておいて、このラクダの姿を無理やりドラクエモンスターにあてはめるとなると、もう偶蹄目という括りで妥協せざるをえないんです。

ということで4のオックスベアを持ってきましたが、モラクスの色違いになりましたね。

まあ配色は一応ラクダっぽくしています。

 

元はこう

 

地獄の辞典ウヴァル

19世紀に描かれた地獄の辞典挿絵でのウヴァル。

ローブをまとったラクダですね。

しかしローブの下の体型がどうなっているかいまひとつわかりにくい。

それと心なしか寒そうに見えます。

召喚されるとなぜかエジプトの言語を話しますが、あまりうまくないようです。

 

平和的能力?

 

ウヴァルは特定の女性が召喚者に対して愛情を抱くよう仕向けるほか、敵対者との関係を友好的なものへ変化させることも可能です。

加えて過去・現在・未来を見通す力も持っています。

これだけだとなかなかいいヤツっぽいんですが、ウヴァルは実は執念深く、結びつけた者同士の愛情、友情の破綻を絶対に認めないという悪魔的な側面を持っているとか

……といってもこの性格に関する記述は、とある72柱を紹介するサイトの制作者による創作が広まってるようなんですよ。

占術と友愛をもたらすという能力は、72柱としてはそれほど珍しくもなく、いまいち個性に欠けます。

そんなキャラの弱いウヴァルを肉付けするためにイメージを膨らませて設定付けした結果、けっこう広がってしまいそのまま定着してしまっているという。

72柱に関しては往々にしてこういうことがあるんですよね。

またおなじみの江口氏は「ウヴァルはグレモリー(序列56番)の従者である」という独自設定を加えていますが、これに関してもいろんなサイトでちょいちょい見かけます。

まあ比較的地味な魔神であるウヴァルを際立たせるためには多少盛るのもアリかもしれませんが、伝承の記述と混同してしまいがちなのでちょっと注意が必要ですね。

 

創作におけるウヴァル

 

72柱の中でもマイナー度の高いウヴァルですが、機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ月鋼ではガンダムウヴァルして登場しました。

しかしやはり名前として使われているのみで、ソロモンの魔神としてのウヴァルらしさは皆無ですね。

そして例のごとく、「ウヴァル」での画像検索結果はモビルスーツで独占されてしまっています。