序列24番:ナベリウス

序列24番:ナベリウス

19の軍団を率いる侯爵。失われた威厳や名誉を回復する

 

ナベリウスはいまひとつよくわからない魔神なんですよ。

まず現れる際の姿についてですが、

文献によって黒い鶴とか雄鶏とか鴉だとかいろいろあってこの時点でブレています。

まあ今回は2のホークマン(ガーゴイル)としてみたんですけどどうでしょうか。

というのも、このホークマンの色違いとなる「死のカラステング」がドラクエ10にて新たに登場したんですよね。

あ、この絵はカラスってことでもいいんだなと。

そこでナベリウス=鴉説を採用し、ホークマンを選んだ次第です。

色を黒っぽくしてみることで、わりとナベリウスで通せると思います。

鳥系の魔神というのは72柱中にやたら出てくるので、

できるだけ色々なモンスターで試みたいところですね。

 


 

犬要素

 

ナベリウスのよくわからない点、次に挙げたいのは別名についてです。

ナベリウスは他にナベルス、ケルベロスという名で呼ばれることがあります。

神話をちょっと知ってる方であれば、この時点で「ん?」ってなりますよね。

まあ最初のナベルスっていうのは単にちょっとした発音、読みの違いかなと思うでしょう。

それはそれでいいんですけど、悪魔の中には「ネビロスっていう別キャラがいるんです。

このネビロスは72柱には属さない悪魔、

というか72柱の魔神の内の数体を従えるほどの地位にある悪魔で

地獄帝国においては少将に任命されています。

で、ナベリウスはこのネビロスの配下だと言われているんですが、

一方で名前が似ているせいか両者が混同されたりもしてるんですね。

ナベリウスに関する記述で、「少将である」とか書かれてたりして。

いや別キャラじゃないのかと。

さらにもう一つの別名、ケルベロス。

いやなんでケルベロス?ってなりますよね。

ケルベロスといえば、あの有名なギリシャ神話に登場する三つ首の犬、

冥府の番犬じゃないですか。

この名前から、地獄の辞典挿絵でも三つ首の犬貴族という姿で描かれています。

72柱の魔神はヨーロッパ全土〜エジプト〜中東辺りで古くから信仰されていた神々をルーツとしていることが多い、

というのは以前にも述べましたが、

そのほか神話上の怪物やらなんやらからもキャラ設定を持ってきてたりするようなんです。

(この後出てきますが、あの不死鳥フェニックスも72柱入りしているし)

そういうわけでケルベロスを魔神化したというならそれはそれでいいんですけど、

もともと鶴だか鴉だかの姿をとるとされるナベリウスと同一とはどうも思えないんですよね。

ナベリウス→ナベルス→ケルベロスで、

なんとなく読みが似ているから適当に結びつけたような臭いがします。

いや別キャラじゃないのかと。

とにかくキャラが定まらない、とっちらかった印象を受ける魔神です。

 

元はこう

 

地獄の辞典ナベリウス

19世紀に書かれた地獄の辞典挿絵でのナベリウス。

ていうか地獄の辞典では「ケルベロス」の項目で書かれてます。

犬バージョンナベリウス(でも脚は鳥)、

これはこれでかっこいいですよね。

スカーフも決まってるし、

腰につけたサーベルもいい感じ。

あとおとなしめな犬種ってところもいいですね。

よく知りませんが、なんとかテリアみたいなやつでしょうか。

ケルベロスといえばなんとかハウンドみたいな獰猛な犬という風潮ですが、

これはナベリウスのインテリっぽさがよく出ていると思います。

 

先生

 

ナベリウスはあらゆる人文科学、自然科学に通じており、

特に修辞学に長けています。

口が達者なんですね。

それら諸学問について、しわがれた声で語るそうですよ。

また失われた威厳や名誉を回復させることができるとされているので、

なにかやらかしてしまった際に召喚するとよいでしょう。