序列39番:マルファス

序列39番:マルファス

40の軍団を率いる大総裁。塔や城塞の建設が得意

 

またまた鳥型の魔神ですが、今回のマルファスは鴉の姿で現れます。

実は前回のハルパスと同一視されることもしばしばなんですが、

72柱としては別の魔神として扱われますね。

まあ名前も姿も能力も似てますからね、区別がつきにくいんですよ。

マルファスとハルパス、さらにマルバスというのもいるのでややこしい……。

マルファスとハルパスは両魔神とも野鳩だとか鴉だとか言われますが、

別キャラということでハルパスは鳩、マルファスは鴉にした次第です。

で、鴉といえばこのドラクエ3の「おおがらす」一択じゃないですか。

当ブログの読者さま(いるのか?)の予想も的中したのではないでしょうか。

ドクロにとまっているところからも悪魔的な雰囲気が感じられますし、

72柱の魔神としてマッチするデザインといえますね。

 

元はこう

 

地獄の辞典マルファス

19世紀に描かれた地獄の辞典挿絵でのマルファス。

ただの鴉ではなくカラス人間となっています。

マルファスは地獄の建築家なので、こてを持ってるんですね。

「地獄の建築家」ってすごい響きですよね。

建物を造る際は魔法でパッと建てるんでしょうけど、

細かい仕上げは自ら行ったりするのでしょうか…?

このこてを見ると、マルファスが外壁とか塗装してる姿がイメージされます。

意外に職人肌なところもあるのかもしれません。

また人間の姿をとる際はしわがれた声の落ち着きのない男性として現れますが、

この辺はフェネクスとも似てますね。

 

騙し好き

 

マルファスの能力は同一視されるハルパスとほぼ同じなんですけど、

塔や城塞の建設」という部分がクローズアップされているような印象があります。

ソロモン王の宮殿造営についても実はマルファスの助力があったとか。

また敵の城壁を打ち崩すことも可能とのこと。解体工事も請け負うようです。

さらに諜報能力にも長けていて、

敵の願望、思惑がどの程度まで実行されているかを素早く察知できるといいます。

黒い鴉ということでステルス性が高そうですし、索敵は得意なんでしょう。

ほかにも、良い職人を見つけてきてくれたり、良い使い魔を与えてくれたり、

家庭に守り神を与えてくれたりといった小技をいろいろ持っていますが、

基本的には人間を欺くことを好む性質のため注意が必要です。

気前よく願いを叶えてくれるように見えて、やはりハルパス同様裏の顔があるんですね。

マルファスから贔屓してもらおうとうっかり生け贄などを捧げてしまうと、

表向きは喜んで受け取ってくれますが、その後は逆に不誠実になるのでやめましょう。

「生け贄を捧げてくるとは、こいつはもう手玉だな」と、完全に舐められるというわけです。

前述したように元々はハルパスと同一の魔神で、

どちらも戦争に関する能力を持っているのかもしれませんが、

ハルパスは直接攻撃を得意とし、

マルファスは策略で相手をハメることを得意とするような感じですね。

鴉というと黒い色や不気味な鳴き声、

屍肉をあさったりすることなどから一般的には不吉なイメージで捉えられますが、

古代においては神の使いとして崇められていたこともしばしば。

日本ではヤタガラスが有名ですし、ギリシャでも太陽神アポロンの使いとして、

北欧でも最高神オーディンの使いとして活躍しています。

マルファスもひょっとしたら、本来はどこかで崇拝された神鳥が貶められた姿だったりするのかもしれません。

 

創作におけるマルファス

 

一般的知名度はほぼないくらいのマイナー魔神なので、

創作作品への登場頻度も少なめな気がします。

72柱が頻出するメガテンシリーズにおいては、

女神異聞録ペルソナでLV26の堕天使として登場していますが、

見た目は何の変哲もないカラス。

もうちょっと72柱っぽい貴族的な意匠がほしかったところです。

そのほかざっと確認したところでは、

ベヨネッタでインコのような鳥型の召喚魔獣とされていたり、

悪魔城ドラキュラではカラス姿のボスキャラとなっているようです。

またFF13では武器としてブーメランの名前になっていたりします。

まあ名前の響きはかっこいいですよね。