序列33番:ガープ

66の軍団を率いる君主にして大総裁。パイモンと共に地獄の西方を支配する
ガープもけっこう大物っぽい魔神です。
ちょっと地味目ではありますが、
アスモデウスの項でも触れたように72柱の中では役員クラス。
ベレトと同等の権限を持っているんだとか。
その姿は、二本の角を生やし大きなコウモリの翼を持つ人間タイプです。
これは一般的に浸透している、いわゆる悪魔のイメージに近いと思います。
スタンダードな悪魔といった感じですね。
そこで今回は、ドラクエシリーズにおいて正統派悪魔っぽいデザインといえる
5のシャドーサタンを持ってきました。
当初は3のサタンパピーで検討していたんですけど、
これだとイマイチ大物感が足りない気がしたんですよね。
結果として、かなりガープ度は高くなったんじゃないでしょうか。
元はこう
19世紀に描かれた地獄の辞典挿絵でのガープ。
これはかなりシャドーサタンで正解じゃないですか?
人間を乗っけてますけど、身長6メートルくらいはありそうです。
あと意外に耳は丸いんだなって思いますよね。
召喚時には四人の王を引き連れて(名前は不明)、
正午ぴったりに現れます。
(ただし太陽が蟹座の方角にある期間に限る。つまり夏期限定。)
また、かつては能天使の階級に属していたとされ、
堕天後は地獄において西方を治めているといいます。
東西南北を支配する悪魔って東と西はちょいちょい出てくるんですけど、
北と南はあんまり見かけないんですよ。
この偏りがちょっと気になります。
感情を操る
ガープは人間が抱く愛情、憎悪をコントロールし、
二者の間に平和や争いをもたらすことができます。
さらには人の意識を失わせたり、無知の状態に陥らせたりといったことも可能。
感情全般の操作が得意なようですね。
ついでに人を不可視にすることもできますし、
なんなら人文科学の伝授もいけるほか、
過去・現在・未来に関する質問にも正確に答えます。
その上、他の術者が使役する使い魔を奪い取ったり、
人を一瞬で遠く離れた場所へ連れていく、
または移動させる術も使えます。
さすが72柱のまとめ役というだけあって、
相当に多彩な能力の持ち主ですね。
ドラクエ的にいうと、
メダパニ、レムオル、ルーラ、バシルーラ辺りが使えるということになるでしょうか。
創作におけるガープ
正直あまり見かけないですよね。
大物悪魔として扱われているわりに、
マイナー度がかなり高いというのがガープの特徴ではないでしょうか。
これ原因として、名前があまりかっこよくないってのがあるような気がします。
創作で使う場合、どうしても他のかっこいい名前の悪魔を優先してしまうように思うんですよ。
ガープは「タプ」とも呼ばれることがあるようですが、
タプだとさらに不採用の確率が上がりそうですよね。
たかが名前、されど名前。
いいキャラなんですけど、
ちょっとハンデを負った魔神といえるかもしれません。