序列46番:ビフロンス

26の軍団を率いる伯爵。正体不明のネクロマンサー
ビフロンスはよくわからないんですよね。
その姿に関しては「怪物」というざっくりした記述しかなく、具体的にどんなビジュアルなのかはっきりしません。
命じられれば人間の姿をとることもできるようですが、そうでなければよくわからない怪物のままだといいます。
このよくわからなさには色々と想像力を掻き立てられますよね。
「単に怪物としか説明されないのは、形容しがたい姿なのかもしれない。実はスライムのような不定形の魔物なのではないか。」
そんな意見もあるようです。
といった具合によくわからないビフロンスですが、今回は3のがいこつけんしをあてはめてみました。
なぜがいこつけんしなのか?
それはまずビフロンスが「おぞましい姿」をしているということによります。
よくわからない魔物であるビフロンスですが、とりあえずおぞましいらしいんですよ。
で、おぞましいといえばアンデッドというのがわかりやすいかなと。
またこれは後述しますが、ビフロンスの能力はネクロマンシー(降霊術)。
死霊使いとくればアンデッドはしっくりきますよね。
ドラクエ11で登場したアンデッドを統べる屍騎軍王ゾルデもガイコツでしたし。
それともうひとつ、ビフロンスの爵位は伯爵となっていますが、文献によっては騎士という記述もあるようなんです。
で、がいこつけんしの上位種はじごくのきし。
これはちょうどいいじゃないですか。
まあビフロンスが騎士というのは爵位としての騎士であって、剣技が得意とかそういうわけじゃないと思いますが、その辺は気にしないでください。
色に関しては降霊術のイメージで全体的に青ざめた感じにしています。
元はこう
19世紀に描かれた地獄の辞典挿絵でのビフロンス。
なんともいえない感じですが、まあ怪物といえば怪物でしょう。
アンデッドっぽく見えなくもないですね。
全身が描かれてないのが惜しいところです。
死と関係が深い魔神
ビフロンスは占星術、幾何学のほか、宝石や薬草の魔術的効能にも精通しています。
見た目に似合わず知的な魔神というパターンですね。
それに加えて上述したネクロマンシーが得意ということで、墓の上に蝋燭を灯すとされています。
完全に内向的な魔神です。
同じ死霊使いであるブネなんかとはけっこう仲がよいかもしれませんね。
ドラクエであればザラキあたりは使ってくるんじゃないでしょうか。
またビフロンスという名には「双頭の」という意味があり、ローマの双面神ヤヌスとの関係性も指摘されるようです。
ヤヌスは入口と出口を司る神ですが、これはすなわち内と外、始まりと終わり、といった二面性を司るということですよね。
とすれば「生」と「死」もまたヤヌスと関わりが深いわけで、これがビフロンスのネクロマンサーとしての性格に結びついていったのかもしれません。
ビフロンスはヤヌスが貶められた姿なのでしょうか?
創作におけるビフロンス
真・女神転生デビルサマナーではLV33の堕天使として登場。
黒スーツを着た骸骨頭の魔物で、伝承の記述を反映し手には燭台を持つというデザイン。
どこからどう見てもビフロンスだと思います。
ただ「怪物」とのみ記述されるビフロンスをここまでビフロンスっぽく表現するとはさすがですね。