序列28番:ベリス

序列28番:ベリス

26の軍団を率いる公爵。錬金術を得意とするが嘘をつくのも得意

 

ベリト、ベアル、とも呼ばれますが、

それだとベレトバエル辺りと混同しやすいのでベリスの読みを採用しました。

ベリスは赤い衣服と王冠を身につけ、

赤い馬にまたがった兵士姿で現れるとされていますね。

そこで今回は4のボーンナイトです。

伝承通り、服と馬を赤くすることで違和感のないベリスに仕上がったのではないでしょうか。

まあ顔は骸骨ではないのかもしれませんけど。

いやでもこのボーンナイトの絵は貴重なんですよ。

馬にまたがる72柱はわりと多いんですけど、

ドラクエ6までで見ると該当するモンスターはほとんどいませんからね。

それと、72柱の魔神たちはみな貴族階級にあるわけですが、

ボーンナイトは服装が貴族っぽいんですよ。

羽根帽子とかかぶってて。

まあ上位種には「死神貴族」というのがいますしね。

つまり、「悪魔貴族」であるソロモン72柱の魔神とすごくマッチするデザインだということです。

 


 

元はこう

地獄の辞典ベリス

19世紀に書かれた地獄の辞典挿絵でのベリス。

これも非常にいい絵ですね。

人型でありながら頭が異様に大きく、なかなか不気味です。

さりげなく脚が馬となっている点も見逃せません。

 

嘘つき

 

ベリスはあらゆる金属を黄金に変えることができるほか、

人に地位を与えたり、歌手の声を明瞭にするなど一風変わった能力を持ちます。

しかし嘘をつきまくるので注意が必要です。

錬金術が使えるというのも嘘だったりするのかもしれません。

まあ召喚者がベリスにその力量を認められた場合は、

恩恵を受けることができるようですね。

 

ややこしい

 

ベリスは古代パレスチナで崇拝されていたバールベリトという神がルーツだと言われています。

ただこのバールベリトはバールベリトで、

ベリスとは別の悪魔として扱われていたりします。

しかしその一方で、ベリス=バールベリトとしてキャラ設定が混同していることもあり、

なんだか非常にややこしいんです。

「バール」というのは1番の魔神バエルの元になった言葉で、

「神」とか「主」を意味します。

そのためパレスチナ辺りで厚く信仰されたバール神と、

そこから派生したバールの名を冠する似たような属性の神々が、

邪神扱いされてからも大物悪魔として名を連ねているんですね。

72柱以外では、かの有名な大悪魔ベルゼブブベルフェゴール

ほかにもこのバールベリトバールゼフォンなんてのもいますが、

いずれも元はバール神だといいます。

この辺りの72柱以外の有名悪魔もせっかくなので紹介したいところですが、

それはまたのちほど……。

ちなみにバールベリトという悪魔は地獄の祭祀長だとか、

かつて智天使の君主だったとか、人間と悪魔の契約を管理するとか、

色々と面白い設定があるんですよ。

祭祀長というのはやっぱりベリスと同一ではないとするほうがしっくりきますね。

72柱のベリスはそこまで大きな仕事してなさそうなイメージというか。

なのでバールベリトはまた別のモンスターで表現したいところです。

「祭祀長」とくれば適役がいますからね。